紀伊国屋が慣例を破った「買い切り」そこにチャンスはあるのか?【本せどり】
2015年9月の話になります
大手書店の紀伊国屋が村上春樹さんの新刊を出版社から独占的に直接仕入れました
通常の慣例では書店と出版社の間には問屋(取次)が入ります
今回紀伊国屋は問屋を通さずに直接出版社から仕入れるをしました
このことを「買い切り」といいます
今日はこの買い切りのメリット・デメリットと今後この買い切りが本せどりにどういった影響があるか書いていきます
目次
- 買い切りのメリット・デメリット
- 買い切りによる今後の出版業界
- 買い切りにより本せどりのチャンスは増えるか?
買い切りのメリット
- 直接仕入れにより利益率が上がる
問屋を通さないことで利益率は上がります
出版社は返品を考慮しなくていいの安く卸せます
- 大量仕入れにより利益率が上がる
大量に購入すれば安くなります
- 独占販売出来る
今回の紀伊国屋がそうです
村上春樹さんの新刊の9割を独占しました
買い切りのデメリット
- 売れ残りのリスク
そもそもなぜ問屋を通していたかというと書店は問屋を通せば売れ残った本は返品出来ます
つまり買い切りにすると売れ残った本も書店で抱えることになります
- 問屋との関係
当然快くは思わないはずです
最悪のケースだと人気本の配本を減らされたりするという場合も考えられます
買い切りによる今後の出版社業界
今後もこの流れが続くとしたら注意が必要です
書店にとっては人気本の場合は買い切りの方がメリットが大きいです
また書店で独占販売出来ればAmazonに対抗出来ます
しかし買い切りが進むと再販制度がなくなる可能性があります
※再販制度の記事
つまり新品の本が書店の自由な価格になります
…まぁ本来それが普通なんですけど(笑)
多くの本の価値が暴落する可能性ありますよね
そうなると出版社も書店も危ない
Amazonの1人勝ちになる危険性もあります
買い切りにより本せどりのチャンスは増えるか?
本せどりの視点だと短期的には独占販売が増えると当然トレンドせどりのチャンスが増えます
例の村上春樹本も発売当初は定価を突き抜けて売れたはずです
しかし再販制度がなくなると新品本の価格が下落してそれと連動するように中古本の価格も落ちます
ただでさえ安い単価がさらに安くなるので歓迎出来ない状況になるんではないでしょうか
まとめると本せどりには「買い切り」の流れが加速することは望ましくない!
ブックオフもかなり苦戦していますが書店も難しい舵取りを迫られていますね